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サッカー少年よ、勉強しろ!

サッカー少年から一転、2017年中学受験に向けて勉強はじめたツグオの記録。兄ナガオはサッカー三昧。

ゼツメツ少年 ー 重松清

久しぶりに重松清さんの小説を読んだ。中学受験によくとりあげられるから、という理由ではなく、単純に昔から彼の小説が好き。毎回ボロボロ泣いてしまうけど、バックグラウンドが似ているのでサラリーマンが故郷を回想シーンなんかはものすごく共感していまう。一番印象深い作品はやっぱりきよしこかな。

重松作品は結構読んだつもりだったのにゼツメツ少年 は全然知らなかった。なんとなくamazonで見つけ、読み始めたものの構成の複雑さに理解が及ばず読破するのに2週間くらいかかったしまった。私、本読むのはとても早い方なので今回はレアなケース。でも途中で投げ出す気には全然ならず、細かいプロットを整理するのはあきらめてもやっとしたまま読み続けることにした。私の知っている重松作品とはなんか全然違うんだよね。

半分くらい読んだあたりで、そうか、この話はもやっとしたまま受け入れるのがいいんだと気づいた。夢の中では整合性のないことも気にならないように、夢をみているような感じで読むのがいい。で、後半にさしかかったあたりで全体像が見えてくるとこの本の本当の世界観が理解できる。このあたりからまた涙涙・・・。この人を泣かいてばかりなあたりは重松作品らしい。

彼の私小説をたくさん読んでいる人は本作品中でたくさんのなつかしい人たちと再会することになる。それがまたややこしい構造の一端になってるんだけどね・・・。

最後の最後、エピローグが種明かしみたいになっていて読者は少しすっきりする。でも個人的にはこのエピローグは蛇足じゃないかな、と思う。そこまで読者に親切にするのは野暮じゃない?と私なんかは思うのだけれど、どうかな?

構造が複雑すぎて中学受験には絶対とりあげられないとは思うけれど、読書家にはおすすめできる一冊だと思う。